宇賀田会計事務所ニュース2024年9月版
2024/09/11
宇賀田会計事務所をいつもご利用いただき、ありがとうございます。
- 簡単な財務分析や財務指標
当事務所からお客様の決算書の説明では、あまり多くの係数について触れません。中小零細企業にとっては、単純な売上高そのものや個別の取引やお金の使い方のほうが重要なことが多いためです。
とはいえ、ちゃんと利益を出すとか、経営効率とかを把握する上で、財務分析や財務指標は、役に立ちます。
- 財務分析や指標を把握するコツ
財務分析で重要なコツは、大きな数値から考えることです。会社で一番大きな数値は、売上高か総資産のどちらかのはずです。これらの大きさと他の数値を比較するのが基本です。
- 売上高に関する指標
- 売上高利益率
いわゆる原価を除いた粗利との比率です。数値は、業種によって異なりますが、概ねこれが売上単位当たりいくら利益になるかを示すので、これを維持確保する値決めを行うべきです。材料費や仕入、運送費などの変動費だけ考えた利益を指標にするケースもあります。
この数値を下げない、上げるのがデフレを終えた現代社会で利益を出す重要な要素です。
- 売上債権回転率/在庫回転率
回転率は、売上高÷売上債権(在庫)によって計算します。数値が大きいほど良いです。回転率が小さいときは、回収できない債権があったり、売れない在庫があることを示していて、すなわち資金繰りも悪いことを示しています。不正の発見にも役立つので、自社の本来あるべき数値を把握して比較することは、非常に意義があります。
- 一人当たり売上高
売上高÷従業員数で計算します。中小零細企業の競争力や利益が出る会社かどうかを意外なほど素直に示す数値だとよく思います。
人件費は、非常に大きな費用になるので、どう回収するのか、人材確保が難しい時代に、給与を上げる余力を得るにはどうするか、逆に人がいなければ、どれだけ投資して人を減らしてもいいのかの目安になるように思います。
- 総資産に関する数値
総資産は資産というより、借りたり出資したり利益を再投資した資金の合計でもあります。
自己資本比率(株主資本÷総資産)が有名で、値が大きいと財務状態が安定している可能性が高い傾向にあります。ただ、一概にそうともいえず、ほかの数値も含め、財務健全性を確実に示す指標というのは、基本的にないように思います。
他に経営効率を示す参考となる指標として2つ挙げます。
- 総資本回転率
総資本回転率(売上高÷総資産)は、経営の参考にできる数値に感じます。売上になって資金化された総額と投資額の比率になるので、お金が活発に(つまり効率的に)動いているかの指標になります。
- ROA(総資本利益率)
ROAは、会社へ投資したお金の利回りそのもので、少なくとも借入利率よりは高くしたい数値です。目標とする利益の額を決める目安として有用です。
財務指標は、企業活動の目標設定や結果分析で有用です。自社にとって重要な数値はなんだろうかと、ご相談いただければと思います。
〇パリオリンピックでした。オリンピックは、3大スポーツイベントの一つとされていますが、他のサッカーやラグビーのワールドカップと比べて特に費用対効果は小さく、マイナーなスポーツの集まりなオリンピックは、世界的には人気がいまいちと言われています。
〇そんな中で、人気のテコ入れを図るべく、いろんな新競技が採用されています。日本人が活躍している中では、スケートボードとかがなかなか面白かったです。堀米選手の最後のメイクは、見ていて痺れました。 ○ただ、採点競技で、素人が見てもどっちがすごいのが良く分かりません。新競技は、全般にそもそもスポーツなのか?という議論もありますが、フィギュアスケートのように技を体系化、得点化して客観的にもある程度わかる仕組みになっていくとオリンピックの競技感もより出るのだろうなと思います。 ○続けていくには、新しいものを取り入れて、より波及効果を大きくしていかないと伝統的なものも続きません。新しい芽を育てたいです。 |