宇賀田会計事務所ニュース平成28年7月版
2016/07/05
宇賀田会計事務所をいつもご利用いただき、ありがとうございます。梅雨に入りましたが、雨が少ない気がします。冬の雪も少なかったし、水不足も心配になります。調べるとそもそも長野市は、全国の県庁所在地の中でもっとも降水量が少ないそうですが、水不足に悩んだ記憶もあまりありません。幸せだと思いながら、庭木の水を考えるともっと降ってほしいと願うばかりです。
1. 機械装置の固定資産税半減特例
今年の投資減税は、28年度末までの法人税等の中小企業投資促進税制(税額控除or特別償却)に加えて、固定資産税を3年間半減する特例が設けられました。固定資産税は、評価額の1.4%です。投資促進税制は所得の小さい企業は効果を得られませんでしたが、多くの会社に一定額かかる固定資産税なら恩恵が広がります。
適用を受けるためには160万円以上の新品の機械で生産性が1%以上向上するもの(工業会から証明書の発行を受けます)を所得して、中小企業等の経営強化にかかる向上計画を策定し認定を受ける必要があります。
機械所得後60日以内に計画の受理が必要で、間に合わないと特例が受けられません。また、12月末までに認定がないと、固定資産税の基準日に間に合わず、特例期間が2年だけになってしまうそうです。早めの周到な準備が必要なようです。
2. 減価償却の方法が一部変わります。
平成28年4月1日以降に取得する資産のうち、「建物附属設備」と「構築物」について定率法が採用できなくなり「定額法」だけになります。既存の設備については、従来どおり定率法です。特別な修繕等で資本的支出に該当するものは従来、元々の資産と合算して計算することも可能でしたが、減価償却の方法が異なるので合算が出来なります。
3. 査察の概要
幸いにも私は査察を受けたことがないのですが、関東信越国税局管内の27年度の「査察の概要」が発表されました。査察は、通常の税務調査と全く異なり、いわゆる強制捜査のことです。
27年度の脱税総額は、11億4500万円で、一件で3億円以上の事案はないそうです。査察後に告発された平均脱税額は7300万円だったそうです。
脱税額はピークだった平成15年には42億5400万円あったそうです。世の中隠すほどのお金がなくなってきたのか、はたまた隠すときは海外に流れてしまって日本に残らなくなったってことでしょうか。
4. 加算税が加重されます。
査察ネタを書いたからでもないのですが、無申告や悪質な所得隠し等があった場合の重加算税が29年1月以降の申告期限到来分より高くなります。
現行 | 改正 | |
無申告加算税 | 15%(20%) | 25%(30%) |
重加算税(過少・不納付) | 35% | 45% |
重加算税(無申告) | 40% | 50% |
(無申告加算税の()は税額50万円超の部分)
○イギリスでEU離脱について国民投票が行われ離脱に過半数の票が集まりました。世界中がビックリしてしまい、今後が全く読めないことから、日本では株式市場が下落して、円高になっています。かなり結果論ですが、日本の消費税増税も順延になって良かったかもしれません。
○この国民投票は、法的拘束力もない上に、投票に際して、EU離脱後の国の方向性について大した議論はなかったそうです。報道では、さまざまこの影響に関する見解が紹介されていますが、実際に何がどうなるかは誰も分かりません。当のイギリス人も、実際に離脱派が勝利するとも思っていなかった節もあり、離脱派も喜ばなければ、EUとの交渉方針もない、一見困った状況になっているようです。 ○歴史で「衆愚政治」なる言葉を勉強しました。当時は、意味が分かりませんでしたが、ポピュリズムが進み過ぎると当事者たちが責任取れない状況に陥るのですね。離脱に投票した人が多いと言われる労働者の方に悪影響が大きいような気もしますし、数が多い高齢者が離脱支持だったようで、これからのイギリスの中心となる現役世代の意向には反する結果になったようです。感情先行とも言われていますが、なんだか不思議な結果にも見えます。 ○日本には、国民投票はなく(あるとすれば憲法改正の時)、議会制民主主義です。もうすぐ参議院選挙がありますが、私は会計業界はじめ色々な先輩でもある若林けんたさんの応援をしています。選挙情勢や選挙の傾向のような話も聞きますが、選挙当日にその場で投票先を決める方が3割くらいだそうです。私も以前は何となく投票していましたし、特に参議院は近い存在でもありません。18歳選挙権でいろいろ言われていますが、よく分かって選挙している人はそんなに多くはないでしょう。世代に選挙に行く人が多いことを表明することが一番大事です。とにかく特に若い人には投票してもらいたいです。 |