京都グランドトラバース2023 完走できました
2024/01/26
2023年9月2日(土)に京都グランドトラバースというレースに参加してきました!
嵐山から北に向かい鞍馬寺から比叡山、大文字山を登って山科の毘沙門堂でゴールという59k2450m制限時間12時間というトレイルランのレースです。私のガーミンだと61キロ3,100mでした。
例年、多分かなり走れるランナーたちが参加して、完走率が50%程度ということらしく、かなり厳しいレースだなという印象でした。今回も54%だったそうです。
完走率が低いのは、コースや制限時間がキツイというよりも、30℃を楽に超える暑さが原因と思われます。とはいえ、対策といっても暑熱トレーニングとドリンクを多めに持つくらいしか思いつきません。すぐに溶けてしまいますが、ドリンクはホテルで凍らせてもっていきました。
私の走力では完走するには足りてないと思ってましたが、何回も行ったことある京都で、その外側をぐるっと周ってみたいという好奇心と、目標あれば、夏場のトレーニングもちょっとはやるかなと思いエントリーしました。歴史のあるところは、だいたい山道もおもしろいです。
おかげで今年は夏場に20~40キロのトレイルのレースを3つ出場して、暑い中も月間150キロくらい走り準備しました。普段の夏は、100キロくらいなので、これでも準備したほうです。
とはいえ、8月の時点でも、完走は難しいというのが正直な予想で、京都行きもやめようかと迷いましたが、周りにもとりあえず出るでしょと言われたのもあり、レースに参加しました。
一応装備品はこんな感じでした。
持ち物
帽子、シューズ(ホカオネオネ EVO MAFATE 2)、ソックス、タイツ、短パン、シャツ、アームカバー、サングラス、足首のテーピングセット
リュック(4ℓ)
ハイドレードバッグ 1.5ℓ + 0.5ℓ×2
補給(いっぱい。お菓子、ゼリーなど合計2000カロリー分くらい。食べたのは半分ちょっと)
ヘッドライト
スマホ、充電キット
日本手ぬぐい
小銭とお金(自販機購入もありますが、リタイアするとお金がないと荷物のある毘沙門堂までいけません)
コムレケア
あとなんだろう?
当日、嵐山のスタート地点に行くとたくさんのランナーがいて驚きました。300人の大会と思いきや540人くらいいたみたいです。朝から太陽も出ていて残念ながら暑くなりそうだなとおもいました。
4組に分けたウェーブスタートで、私は5分遅れの2組から。
当初メモっていた完走するならこれくらいでないと無理?というスケジュール行程メモ。
8時05分スタート
1エイド 900清滝橋
2 1040はせがわ
3 1230鞍馬駅
4 1400大原戸寺町公民館 ここまでプラス15は気にしないでもいい。
5 1630ケーブル比叡
6 1800京都朝鮮学校
あとはゴール
最初は、あまり登りの多くない普通の道路が多い多分高速区間。嵐山のゆっくり走ってくださいも含め、比較的平坦な道で、川沿いが気持ちいい。
この日のテーマは、私には距離が長いので、とにかく心拍数を上げないことを目標として、キロ7分くらいのペースで進みました。
清滝橋で予定10分遅延くらいでしたが、まあ想定内。ただ心拍数が、まあまあ上がってます。第2エイドへ向かい、ここで最初の山登りらしい山登り。とにかく息が上がるのが早い!ゆっくりでいいので、ちゃんと補給食を食べながら着実に移動することに重きを置きました。
第2エイドのはせがわに到着するとたくさんの人が休憩して補給していました。
すでに予定時刻を15分以上遅れていたので、休憩もそこそこに進むことに。しばらくいくと臨時エイドがありそこで再補給。が、立ち止まってみると体がかなり辛いことに気づきます。確かにペースが遅く、完走を目指せば、これ以上遅れるわけにもいかないのですが、暑さで心拍が当初堅持するはずの値より高くなりすぎてました。思い切って日陰に座り込んで休憩することに。ここでもお菓子を食べたけど、なかなか呑み込めない。焦るも、食えなければどっちにしろリタイアだし、既にかなりかなり困った気持ちになっていました。
その後、向山に向かって上るのですが、たかだか450mの標高が辛い。まだ序盤のこの程度の山でどうしたもんかと思いつつ山頂に到達し、鞍馬寺へと下ります。体もまあまあ辛いので、その後30キロも無理でしょと、このときは、既にリタイアを考えながら移動していました。
トレイルから舗装路に出て、叡山電鉄貴船口駅に着きました。待望の自販機で、おーいお茶とぶどうスカッシュを購入して一気飲み!ぶどうスカッシュめちゃくちゃうまくて元気が出ました。ここから鞍馬寺まで平地で舗装路な歩行区間なのが良かったみたいで、タイムスケジュールや頭の整理ができ、第3エイドの鞍馬駅に着きました。
このレースでは、リタイアするなら各エイドで申し出るのが原則で(大規模マラソン大会みたいに回収してもらえるわけではありません)、この第3エイドでは、運営の方から慎重な判断を求められました。
鞍馬駅は、駅なので、リタイアして荷物が届くゴールの毘沙門堂のある山科への異動が比較的簡単です。つぎの大原も京都駅行きのバスが通っているそうで大丈夫。ただ、比叡山頂駅は、17:30までにつかないとロープウェーがなくなるから、それに間に合わなければ困るとのことでした。次の大原まで制限をクリアするには、約10キロを100分で移動が必要でしたが、元気になってきたので行ってみることのしました。本当にこの元気のなりかたは、何かに取り憑かれたかのようでした。(その後12月に、取り憑かれたお礼参りに鞍馬寺貴船神社に行ってきました。)
ここからは、曇りがちになった天気のおかげもあり、体が動くようになりました。また自動販売機もところどころにあるので冷たい飲料補給も可能なことも良かったです。大原までは、いい感じで移動できまして、15分くらいの余裕で、無事制限時間内に到着。次の比叡駅までがもっともこのコースで大変な区間になります。
相変わらず体は、動く。比叡山上るのもレースに出た主な目的だったし、制限時間内は無理でも、17:30までならいけるとちょっと楽観的な気持ちもあり、向かうことにしました。淡々と長い坂を上り、根っこがいっぱいの山を歩きました。ピークを越えて右に京都市街、左に琵琶湖を臨むポイントに出ると、昔からここ超えた人が見てきたんだろうなあと景色に感動しました。ただ、比叡山の境内歩行区間のころには制限時間の17:00が近づき、残念だけどここでリタイアかと思ってたところ、歩行区間終了地点で運営の方に10分間締め切り延長したとで言われ、そこからランニング。無事17時3分にエイドに着きました。
なぜ延長されたのかは、謎です。完走率低くなりすぎそうだったからですかね?実際のゴールも私を含め最後10分間で30人くらいゴールしてたみたいですから。
ここまで来てしまうと、12時間の制限時間に間にあわなくてもゴールまで行こうと思うようになりました。ただ、補給がのどを通らない。最大の難所は過ぎましたが、まだ大文字山越えを含む14キロも残っています。休んでゆっくり無理やりゼリー飲料を流し込みましたが、不安になります。
私が今まで出てきたトレイルのコースより、岩や小石が転がる路面が多く、なかなか早く下れません。テクニック的なものもあるとおもうのですが、比叡山の下りでは他のランナーにおいていかれました。
下りきって、第6エイドの京都朝鮮学校まであとわずかのところに、臨時エイドがありました。ここで、氷!入りの麦茶とアイスの実が!!氷は、体を冷やし、そしてあれほど喉を通らなかったのに、アイスの実なら嘘みたいに食べれました。3つのアイスの実で本当に生き返りまして、これでゴールできる体力になった気がします。
京都朝鮮学校で、残りについて運営の方に聞くと6キロちょっとで、大文字山あるからまだ頑張らないと間に合いわないとのこと、近くのコーラの自販機で諦めムードの選手たちと会話。私は、ミルクティーだけ買って、登り出しました。
この辺りから完全にナイトレースでした。ほぼ初めての経験です。良く見えません!危ないです。
登りは、階段も多く気が遠くなります。やっと大文字火床に着けば、これまたキレイな夜景が。ゆっくりしている余裕がないので、軽く写真撮って、そのまま昇るもこれがキツイ。頂上について、写真も撮って、あと3キロちょいと思いきや、運営の方は、まだ4キロあるといいます。間に合わないじゃんと思いながらも、暗い山道を駆け降りる。そしてここで派手にコケる!痛い!足つった!
この辺まで来ると、15キロくらいほぼ同じ人たちと抜きつ抜かれつしておりまして、コケた私を心配してくださます。でも、制限時間ギリギリだし、申し訳なく、どうぞ大丈夫ですと、先に行ってもらいます。だいぶ血が出て、痛いです。しばらくじっとして動かすと、大きな異常はないようで、有難いことに足の痙攣もおさまってきたので、また走り出します。
そして、最後に恐ろしいことに、予想外の登りが!そこを4人くらいで移動して、最後舗装路をガンガン飛ばし(といっても、キロ6分ですが)11時間58分でゴール!
奇跡のナイスランに我ながら感動してしまいました!こんなに充実感味わえたのは、何年ぶりでしょうか。走れないはずが、なぜか走れたんですよね。30キロからのほうが体が軽いなんて初めての経験でした。
主催者、スタッフの皆さん、一緒に走った皆さん、長時間ありがとうございました!
その後は、疲れ切って、テーピングもほどく気力もわかず、ダラダラと着替えて、ダラダラ駅に向かい、居酒屋でおでんを食べ、お風呂に入りました。疲れましたが、とりあえず一通りの後整理をしまして、就寝しました。
10分延長措置のおかげで完走できました。
アイスの実がなければ無理でした。この辺がめちゃくちゃラッキーでした。
きっと鞍馬寺辺りの神様のおかげですね。
自販機が後半に集中していて助かりました。
水分を9リットルは、とったはずです。気持ち悪くなるけど、それでも足りないです。
コースは、本当に楽しくまわれました。
しかし、いかんともしがたい暑さです。
対応策は、思いつきません。もう1回出場しても完走できると思えません。
でも、久々にやや高め目標が達成できたレースでした。そして、京都の魅力も堪能できて本当に大満足でした。