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相撲協会と公益法人カバナンス

2018/02/14

○御嶽海のお蔭で相撲の結果を見るようになりました。初場所も最初連勝で優勝か?!と思いましたが、後半残念でした。もっと残念なのは、本場所の栃ノ心優勝よりも貴乃岩への暴力を発端にした一連の騒動の方が話題な点です。世の中の相撲協会批判が強いようです。

○日本相撲協会は、公益財団法人です。公益法人は、数年前に大きな制度改正があり、複雑な運営形態をとっています。株式会社なら株主に一番権限があり、違法でなければ会社のことを全部決められます。公益財団法人は、「評議員会」が多くのことを決定します。評議員は、相撲に関係ない外部有識者が過半数必要とされる等の種々の足かせがつき、「年寄」の方々が勝手な考えで、相撲協会を運営できないようにしています。

○「理事」は、取締役と概ね同じです。法人をちゃんと誠実に運営する義務があり、評議員会にだけ選解任権があります。理事選挙も話題ですが、選挙の結果はあくまで参考にすぎず評議員会で決しないと理事にはなれません。貴乃花親方は、相撲協会の「理事」でしたが、この一連の件では、巡業の責任者としても、協会が直面する解決すべき事実の解明も協会に非協力的に見え、法人の運営を誠実にしているとはいえません。裁判で結論を導きたいのかもしれませんが、裁判は、大岡越前のようなものではありません。

○でも、貴乃花親方が大きな力に立ち向かっている雰囲気はあります。ただ具体的な方法論や変えたいこと自体は不明です。色々な方の発言の多くも、感情的で方向性も分かりません。制度的な枠組みは想像よりしっかりしているものです。建設的で分かり易いガバナンスを整えるのがだいたい組織の利益ではないかと思います


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