金融円滑化法の再延長(一応ラストらしい)
2012/04/13
中小企業金融円滑化法が2012年度末で打ち切られるというニュース。今度こそ最後の再延長だそうです。
中小企業金融円滑化法というのは、リーマンショックの緩和剤として誕生しました。市場原理無視の結構すごい政策だと個人的には思っています。
簡単にいうとカネ回収する奴は悪!という法律です。こういう不自然な政策は、必ずいろんな障害を及ぼします。一番得するのは、適当にやってる経営者という図になってしまいます。
会計事務所をやってると、再生関係の仕事や制度資金のための書類作成なんかもするのですが、この法律の影響で矛盾に感じることもあります。
ここ数年、新規で開業したり、そこそこ好業績の既存企業が設備投資をしよう!という借入より、縮むばかりの会社のほうがお金を借りたり、リスケしたりするのが簡単で、金利も有利みたいなことが発生していました。経済活動を鎮静化する法律だよなと思います。
この法律が停止になれば、倒産件数が増加すると思われます。
でも潰れるべき会社が残り過ぎていたという捉え方も。このところの借入には、信用保証協会の保証がついていますので、ものすごい勢いで保証協会が抱える不良債権が増加すると想定されます。
保証協会が破たんしそうになれば、税金で穴埋めが必要になります。間接的には、世の中の人の税金で潰れそうな企業が生きながらえたという結果に。正直不公平だと思います。
でも、現行制度の中で目いっぱい自己を有利にすることが、経営者の使命でありまして、活用するのが当たり前の行動です。私も当然クライアントの利益が最優先です。この法律を活用しますよ!