宇賀田会計事務所は地域経済発展のために頑張ります! 公認会計士・税理士・税務申告・会計監査・内部監査・確定申告 投稿 (RSS)

福島県郡山市まで支援物資を運びました

2011/03/21

土曜日に行ってきました。

被災地に届けるという行動自体、結構、自分勝手な行動だということも私なりに認識しており、こっそりしていようとも思ったですが、思うところもかなりありまして、書くことにしました。

☆ 経緯

私の郡山に住む友人に連絡したところ、「食いもんでも届けようか?」という話をしたところ、「俺ンとこはいいから、郡山にもってこいよ。」という話になり、どうせなら早いほうがいいということで、土曜日に届けたのでした。

☆ 届ける過程

○必要なものって?

なかなか難しい問題です。ただ、必要ないものを送るのも悲しいですし。

早速友人が、郡山市役所に勤める方に優先的に必要なものを聞いてくれ、福島県は特に原発の関係やそれに伴う避難者が多いので「マスク、オムツ、生理用品、粉ミルク」と言われました。

そして、集めだしました。

○調達-----長野でも少ないものがあるということ。

東京で買いだめが問題になっていますが、物流が日本全体で滞る中、どうしようと思いました。とくにオムツは、長野でも少なく、それを持っていくのが果たして良いことなのか、考えました。いわゆる「買いだめ」という行動は、多分店頭のものが減る不安感から生じるのです。

ただ、届けると決めた手前、あまり迷惑にならないようにいろいろなお店から少しずつ調達しました。

マスクは、あまり在庫の問題がないものだったので、それを優先的に集めました。

マスクについては、株式会社二葉堂様にも社内にあるものを寄付していただきました。

結果的に、以下の物資を持って行きました。

マスク 5,150枚 紙おむつ 696枚 生理用品 890枚 粉ミルク17缶

これで大体私の車いっぱいです。

あと、自分の食べる食事と飲み物は持って行きました。

○パッキング—— 分かりやすく。

『届いた物資を仕分けするのが大変』ということは聞いていたので、以下だけ注意しました。

1.箱ごとにものを分ける

2.箱の内容が上からと横から見ても分かる。

○輸送手段

届けるにあたっては、ガソリンを気にしました。

東北では、ほとんど調達不能と聞いていた(実際無理でした)ので、燃費がよくなることを注意しました。

万がいちガス欠になるとまた迷惑がかかるので、ガソリン携行缶をお借りしました。これまた、ご協力ありがとうござました。

☆ 届ける

前日に、郡山市役所から電話をいただき、開成山公園までといわれていました。

道中は、燃費を気にしながら、渋滞してたらどうしようかとか不安でしたが、順調に到着できました。磐越自動車道は、緊急車両以外通行止めでしたが。

届けると、陸上競技場に行き、ボランティアの方が運んで行きました。

☆ 調達中・道中考える

『私くらい小規模のものが寄付品を持っていくのが果たして合理的なのか。むしろ迷惑ではないか。』

これが、私の中での大きな葛藤でした。なので、自分の運べる範囲では目いっぱい。

出来るだけいろいろなところに迷惑がかからないことは注意しました。

燃料、食事、箱詰め、自分で届ける

友人は、非常電源屋という仕事がら超忙しそうでしたが、それはまあ、勘弁してもらいます。

でも、届けた今では、まあ、自己満足ですが、良かったと思っています。市まで行けばその先は比較的すぐ届くと想像できるからです。

今回の災害は広範囲に及んでいるというのが最大の特徴です。

長野→郡山まで約400キロ移動しましたが、今回の被災範囲はそれよりもずっと広いのです。

行政の把握する避難所だけで2000以上あり、その一元的なコントロールはほぼ不可能で、必要なものを必要なだけ被災地に届けられるわけないのです。

長野県でも支援物資を集めてますが、どうやって分配するか方向を定めるのは難しいと思います。例えば、宮城県は愛知県と奈良県と山口県、福島は長野とか、国が主導して決めてしまうのも良いのではないかと思いました。そして、県が仙台市は名古屋市、気仙沼は奈良市とかくらいまで決めてから対応するくらいでないと難しいように思います。

○継続的な支援

のど元過ぎれば・・・・といいますが、被災地支援は長期に及びます。

さて、どうすれば、仕組みとしてうまく機能するのでしょう?私には全く想像ができません。

思うのは、普通のことが普通にできる地域を増やしていくことが一番重要かなと。

道路がとおり、物資が届き、買える。下の写真のような状態をなくしていくのが一番なのでしょう。

からのコンビニ

ガソリンスタンド渋滞

色々なものを自粛する方向にあるようですが、出来る地域では無理してもやるべきです。

被災地域を心配して喪に服したり、自粛しても、実際なにも変わらないのです。イベントやってお金を集め、送ったほうがいいのではないでしょうか。

ヤメル=経済の縮小です。今後の景気後退を想像すると、やれることはやり、正常な経済循環の地域を減らさないのは大事なのではないかと強く思います。

☆ 福島県に行って

今回、福島では、ずーっとラジオ福島を聞いていました。(NHKより素晴らしい放送で、地域被災情報を適切に伝えていたと思います)

福島県は、原発問題が深刻です。トラックの乗車拒否をはじめとして、今後は、風評被害もあるでしょう。

私は会計の専門家なので、数字の伝え方がどういうイメージを与えるか、非常に気になります。今回の場合、放射線量を具体的数値で、しかも通常の何倍の数値ですという紹介をします。そして、影響は「ただちに健康に影響がない」とかいう、普通の人には即理解できない、ぼやっとした概念で説明します。完全に誤解を増幅させます。

「売上10億円のA社は、今期1万円の損失が出て、去年の1千円の損失の10倍になりました。ただちに会社の資金繰りが悪化するレベルではありません。」1万円でも1千円でも、10億円の会社の損益としては明らかに少ないのは、だれでも分かるでしょうが、普通10倍になった(自分の貯金が10倍になった!)といえば多く感じるのです。

こういう誤解を避けるために、正確な情報を提供するのはむしろ難しくなるので間違いです。上の例でいえば、「ここの会社は今年は、退職金を1000万円払っていて、減価償却も1000万円あって、資金の返済が700万円だから、資金繰りとしてしては当面問題ありません。」といっても正しくとも、普通の人には意味不明です。「お父さんのおこづかいが3万円30円から3万円になったのと大差ないですよ」というと、どうってことないかと思えませんか?そのほうが、お父さんにとっては相当深刻です。そんなレベルの話を放射線についてはしているのです。

もっと、普通の判断ができる解釈付きの情報提供をしてほしいものです。


コメントを行う

CAPTCHA