宇賀田会計事務所ニュース2021年9月版
2021/10/06
宇賀田会計事務所をいつもご利用いただき、ありがとうございます。
- 適格請求書保存方式(インボイス制度)の登録受付が始まります
(1)適格請求書保存方式とは?
令和5年10月1日から「適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)」が導入されます。
適格請求書発行事業者(登録事業者)のみが適格請求書(インボイス)を交付することができる制度です。適格事業者が発行した適格請求書でないと消費税の仕入税額控除ができなくなる制度です。今までは、課税取引の対象となる取引であれば特段の制約なく仕入税額控除、すなわち仕入の消費税を売上の消費税から差し引くことが出来ていましたが、それができなくなります。かなり大きな影響がある変更です。
なので、消費税の申告書を作成している事業者の方は、必ずこの登録を行う必要があります。なお、令和5年10月1日から事業者となるためには、原則として令和3年10月1日から令和5年3月31日までに提出する必要があります。当事務所で消費税を申告されている方には、順次ご案内いたします。
(2)適格請求書とは?
① 登録番号 ②取引年月日
③軽減税率の対象品目である旨④取引内容税率ごとに区分して合計した対価の額及び適用税率
⑤税抜又は税込(税率ごとに区分した消費税額等)
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
(国税庁のパンフレットより抜粋)
①~⑥の要件を満たすものです。今お使いの請求書等は、要件を満たしているでしょうか?「請求書」となっていますが、領収書のみ発行する場合は、領収書で上記要件を満たす必要があります。「○○一式」の契約や、納品書が別にあり合算請求の場合は、証憑の組み合わせが必要になることがあるので、事前に十分な検討が必要になります。小売やタクシー等、業種によっては例外も認められる場合もあります。
いずれにしましても、正しい適格請求書を発行できなければならないので、皆様の発行する請求書等が要件を満たすか、必ず検討しなければなりません。
(3)課税事業者でない方への対応
課税事業者でない方、その取引業者は、どう対応すべきか難しいです。インボイス制度導入後も経過措置で3年間80%、次の3年間50%の課税仕入控除ができますが、課税事業者にとって取引先の手取りは増えないのに、数年で10%という大きな値上げになってしまいます。家賃の支払先、個人の外注先やフリーランスの方々、農家などが課税事業者にならない方と想定されます。課税事業者になってもらう、価格の調整を行うなど対応策はいくつかあると思いますが、事前にどのようにしていくかは打ち合わせしておくべきかと思われます。
○競馬好きでアイドルが好きなおじさんをターゲットにしていると思われる「ウマ娘プリティーダービー」というスマホゲームをしています。競走馬育成ゲームのウマをアイドルにしていて、女子が競馬場を走り、レース後ライブをするという斬新なゲームです。スマホゲームの売上高でトップということです。
○やってみると懐かしの名馬の実名が出てきて、その馬の特長とウマ娘のそれが一致しているので、競馬ファンにはとりつきやすいゲームです。ただ、強いウマ娘を育てるには、強いサポートカードが必要でして、これが入手困難です。入手にはものすごく多額の課金が必要です。多分5万円くらいでは全然足りません。ポケモンGOのような無課金で気長に楽しめるゲームとは一線を画していて、スマホゲームもいろいろな稼ぎ方があるのですね。 ○その後、ゲームのキャラが同人誌などのサブカルとして利用されていくのが、次の発展形態だそうです。ただ、ウマ娘の元は、実在し所有者がいるので、権利関係から自由に使えず、その分野では不評だそうです。確かに登場キャラからそもそも利用付加のオーナーがいるのは分かりますし、その上、サブカルになればどんな使われ方になるかも分かりません。名馬は、ある意味公共財ですが、好きだった馬をゲームで育てる気にもならないのですから、オーナーの心情たるやも推察できます。 |