宇賀田会計事務所ニュース2021年5月版
2021/05/07
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2年連続でのコロナで静かなGWになりました。全然進歩がないことに不安を感じてしまいます。ワクチン接種も思いのほか進まず、これからの拡大もそうですが、来年も同じことをしているかもしれないと思うと気が滅入ります。
- 約束手形がなくなる!?
政府は、2026年を目標に手形取引をなくす方向で進めると発表されています。日本の商取引で重要な地位を占めてきた金融取引ですので、大きな影響が考えられますが、下請業者の取引適正化を目的として廃止をしていくようです。
前段階として2024年までに支払期日60日超の手形振出と割引料の振出側負担を実施するそうです。確かに販売から回収まで半年とか理不尽ですよね。
(1)約束手形ってなんでしょう?
手形に記載された段階で支払義務が生じてしまいそれ自体が売買されることで流通しますし、裏に名前を書くと債務保証になるといった特徴があります。ゆえに、紛失や回し手形にサインをして大損害になることもあります。手形は、日本では非常にメジャーな取引ですが、欧米にはないとても特殊なものです。
支払う側が支払期日をどんどん延ばすという理不尽な決済手法で、力関係が出やすいので好ましい手段ではないというのが現代的な考え方です。デジタル化による社会コスト減のためにも廃止するそうです。低金利な昨今、リスクがあるだけでなく、印紙、手形帳の発行、手形の送付・保管・取立のコストがかかるので、手形は確かに時代遅れだと思います。
(2)手形がなくなるとどうするの?
手形がなくなれば、支払が早くなり、その分資金が足りなくなります。代替する方法を列挙します。
- 電子記録債権(でんさい)
手形と似た手段として、電子記録債権を利用する方法が想定されています。売掛金を金融機関に登録することで、手形のような債権にすることができます。手数料はかかりますが、印紙、送付・取立・保管に必要なコストはなくなります。取立しなくても自動的に入金にもなります。ファクタリングと比べても都度請求する必要がない点で事務処理でも有利なようです。
ただし、取引先の協力がないと口座が開けないなどの欠点もあるようです。ただ、大手側が採用するなら必ず普及するのでしょうけど。
- 運転資金を金融機関から借りる
財務状態が良い会社であれば、借入金に頼る方法が普通だと思います。何より業務をシンプルにできるのがメリットです。現在は、10年程前よりも資金調達が簡単な上、リスケジューリングの相談にも乗ってもらいやすい環境にあります。よって手形に似た商品で埋め合わせをする必要も特段なく、低利の長期資金調達が可能であれば、かなり有力な選択肢です。
③厚い手許資金をつかう
手形と定期預金が両方ある方も多いです。定期預金を使って手形をなくすべきかと思われます。手許資金がそれなりにある会社にとって、手形の振出は、ただ高コストなだけです。その昔、いざという時の資金調達は困難だったと思いますが、時代は違います。
いずれにしろ決済手段は時代とともに変わり、便利に低コストになっていくはずです。簡単な経費削減策でもあるのでご検討ください。
〇長野マラソンをはじめ、楽しみにしていた大会が次々に中止になってしまいました。トレーニングのモチベーションも上がらず、反して増えるのは体重ばかりです。感染力が強いといわれる変異種の登場で、余計に通常の開催が難しくなっていく気がします。
〇屋外がどの程度危険なのか?どう感染するのか十分に解明されてなく、正しい対策も分からない状況が続きます。感染を抑え込むための法律も、国産ワクチンの開発も、輸入ワクチンの接種も進まず、医療体制は相変わらす脆弱らしく、緊急事態宣言が何回出ても、緊急事態への対応らしきものがないこの1年。さすがに主要な関係各位には、真剣に思い切って取り組んでほしいです。変化が必要でも変わらないのが日本のいいところかもしれませんが。 〇そういう意味で変わらないのは、開催に向かう東京五輪です。反対しているわけではないです。ただ、市民マラソン大会もできないのに安全なオリンピックはできるのですか?安心安全に開催する具体的体制は、提示されません。開催による感染拡大リスク、開催やめると損害や賠償がどれくらいか、IOCとかにどれくらい責められるのか。見込まれる未来を誰かそれなりでいいから説明してほしいです。当事者もいないのか。予測できない未来について、勝手なことをいうのもやはり無責任ですかね。本当に困った出来事は対応が難しいですね。 |