不正防止は、正直者のためのもの
2017/02/12
○プロの将棋対局でソフトによるカンニング疑惑がありました。ある棋士の対局中の行動が怪しいというだけで、証拠なく、タイトル挑戦が決まっていた棋界最高位の竜王戦出場をできなくしてしまった事件です。とりあえず協会会長の辞任で収束に向かわせるようです。
○私は将棋が好きなので、この事件を大変悲しくみていました。理事会をはじめとした意思決定機関が拙速な対応で、出場辞退を強要した形になりまして、魔女裁判に近かったと推測されます。損害賠償とかは別として、疑惑を指摘した棋士の責任を問うべきとか対応がまだ不十分というファンも多く、なんか楽しくありません。
○将棋の対局でカンニングが疑わしい状況はずっとあったと思われます。ソフトがプロより強くなってしまえば、答えらしきものが入手できます。なんの対策せず棋士のモラルだけに依拠するのは棋士に酷です。相手だけでなくファンに対しても最初から疑われない環境があることを示してしまったほうが健全です。
○不正防止のための仕組は、何か起こりそうな時に過度な責任を特定の者に負わせないための仕組でもあります。適度な管理は、マジメな社員に日が当たり、働きやすさにも繋がると思われます。