印伝とバレエ
2015/08/06
○「印伝」をご存知でしょうか?妻の実家がある山梨の伝統工芸で、鹿の革を加工して、模様が主に漆によって着けられます。模様は、昔から伝わる唐草やトンボ、花などです。鹿革がやわらかく、味わいのある財布や巾着、バッグ等の小物になります。
○テレビで取り上げられているのを見て、私は興味を持ちまして、妻の実家に行ったついでに早速財布を買いました。ただ、妻たち地元の人には、昔から比較的身近で、鹿革だし確かにオバサン臭い感じがするそれに興味はあまり湧かないようです。
○話は変わってバレエを生れて初めて見ました。単純に綺麗だし、もの凄く訓練された美しさがあり、素晴らしいのは分かります。ただ本当にダンスと曲だけなので、テレビや映画に慣れている私には情報量が少なく、想像力だけでなく高い文化レベルが要求されている気がして、結構難しく感じました。
○分野は、全然違いますが、印伝もバレエも理解してもらうための努力が必要なのだと、供給側は考えているようです。印傳屋では博物館が併設され、店員さんも教育されています。バレエでは、観客全員にものすごく丁寧な解説書とプログラムを配布していました。いずれもその歴史や供給の過程、伝統の柄や作品の解説などが行われています。供給側のそのものの良さを伝えたいという熱意や愛情を感じます。それで財布も買ったのですが。
○久々に初めて触れる文化的なものが続き、なかなか新鮮な気分になりました。良し悪しの判断、趣向に合う合わないは何で感じるのだろう?と思いました。とりあえず知ってもらい、ファンの手前にすることを目指すのは、マニア感があるものに共通の課題なのですね。