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宇賀田会計事務所ニュース 平成24年6月号

2012/06/05

宇賀田会計事務所をいつもご利用いただき、ありがとうございます。

 

1.   労働保険の計算時期です

皆様のお手許に、労働保険の年度更新のための「労働保険概算・確定保険料/石綿健康被害救済法一般拠出金申告書」なる書類が届いていることかと思います。労働保険の精算を行うために、来月10日までに計算して申告する必要があります。

この申告のお手伝いをしますので、当事務所までご相談ください。

2.   税と社会保障の一体改革

国の財政状態が悪くなる一方ということで、野田総理大臣のもと『税と社会保障の一体改革』なる、いくつかの税と関連する法律の改正が審議されています。その中で消費税率を段階的に10%に引き上げるのが一番注目を浴びています。

これに関する報道も多いですが、なんか的外れなものも多いので、私なりの解釈ではありますが、ポイントとなる点を書きたいと思います。

(1)       なぜ必要なのか。

最近、年金はもらえるものなのでしょうか?とか、じゃあどうやってお金を貯めればよいのでしょうか?という質問を最近よくいただきます。

冷静に答えると「未来のことは誰もわかりません。」

よく「別の金融商品や保険を購入した方がいい」という方もいますが、少なくとも、それは間違いです。年金破たんは基本的に日本の財政破たんなので、「円」の価値がかなり怪しくなり、金融は大混乱になることを意味します。今話題のギリシャみたいなものです。とんでもなく金利が上がって、普通の取引ができない状況になるわけなので、日本を経由するどの金融資産関係もダメになります。当然、その渦中で生きる生命保険会社が無事なんてことは想定できません。

単純な対策としては、必要なモノに変えるとか、ノウハウの蓄積とかに換価することが挙げられます。日本に住むなら、古典的な生活ってことでしょうか。「モノを利用する価値」は、その人にとってあまり変わらないので、お金の価値が変動しても影響をあまり受けません。

最初から大きく話がそれましたが、今回の税と社会保障の一体改革は、現在の普通のことが普通に行えている状況をなんとなく維持するのを目的としています。逆にいうと、日本の財政問題はこれくらいの負担増では、解決できないのです。

(2)その概要

○   増税

○   社会保障の充実

増税だけでなく、社会保障の充実も謳われています。

社会保障の充実としては、認定こども園をはじめとした子ども子育て支援、医療介護サービス体制の強化、貧困対策、年金の財源などなどです。

さて、「税と社会保障の一体改革」といいますが、一番大きい支出の「年金給付」「健康保険」の部分は議論されていません。同時に、皆さんが払っている社会保険料に関しての議論も特にないので、抜本改正というものでもないのかもしれません。

増税については来月に触れたいと思っています。

○先月、若林けんた参議院議員が主催の「税と社会保障の一体改革」セミナーと懇親会に参加してきました。この法案の立案に携わる財務省の現役官僚の方が講師で、制度設計に関するお話などを直接伺えました。

○職業柄も、日本国民の一人としても興味深いテーマでしたし、官僚の方と接する機会もそうはありません。また、長野にいると中央の変化とか、なかなか感じることができないので、非常に良い経験になりました。

○現在900兆円を超える国地方の長期債務の話なので『桁』が違い過ぎます。毎年垂れ流しの赤字を改善するだけで30兆円とか40兆円の話になります。削減すべきと言われる公共事業費をゼロにしても、7兆円もねん出できません。その辺の議論をしても焼け石に水?

○さて『○兆円』って単位、僕にはピンときません。財政収支30兆円なんとかする国の感覚は、年収300万円のAさんが年間300万円のローン支払を何とかしたいくらいの問題かなと。とすると、国会で話題になるような数百万円の不正支出問題とかは、Aさんにとって1円にも満たないような話です。お金だけなら話の進まない間の利息・経費の方がとてつもなく大きいです。

○なぜ大事なことの議論が進まないの?と思いますが、そこが人間の心情とかってことでしょうか。頭の良い方々には、その辺のコントロールも頑張ってほしいです。

 

 


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